かくてるこんぺてぃしょん①
僕の名前はアツロヲ。
元バーテンダー、今は難病のベーチェット病(不全型)により無職で療養中の35歳である。
今回はバーテンダー時代のコンペのお話。
2014年某メーカー主催のコンペにて。
まずは1次審査にて100名に絞られ2次審査で10名にまで絞られ、その10名でジャパンファイナルと称し2日間に渡り競技を行う。
ジャパンファイナルで優勝すると日本代表として世界大会へ挑戦する切符を与えられるのだ。
ま、まあ僕は2次審査で落ちましたけど(笑)
このコンペはバーテンダーの協会が行うような壇上でカクテルメイキングするようなコンペとは違い、目の前にいるお客様に扮した審査員に向けてプレゼンテーション形式でカクテルを作るのであーる。
なお、ジャパンファイナルやグローバルファイナルではスピードチャレンジ(8分で9種類のカクテルを作る)マーケットチャレンジ(市場に行き限られた予算と時間で材料を調達し作る)などなど非常にエキサイティングな競技で構成されている。
1次審査は特に書類審査のみで面白くもないので割愛。という事で2次審査のお話。
参加するに当たり基本的な機材やベースとなる酒以外の材料は全て持ち込む必要があるので、殆どのバーテンダーはスーツケースでゴロゴロと会場に現れる。普段はお店に立つばかりなので、気分は出張に向かうサラリーマンである。
服装も各バーテンダーの自由裁量だが、それぞれカウンターに立つ時の服装やスーツの人が大半。
この時の僕はスリーピーススーツで出陣し、控え室にてジャケットを脱ぎ腰に黒のサロンを巻いて勝負に挑んだ。(この時に勤めていた職場の制服はタキシードだったが、持って帰る手間を考えると自前のスーツの方が楽なのでこのようにした)
さて、控え室での準備だが既に勝負はここから始まっているのだ。準備の制限時間は20分、この時間内にバーツールや副材料の用意をし準備が出来た者から競技を待つ事になる。
控え室では他のバーテンダーもおり、非常にピリっとした空気感で背筋がいつもより伸びていたような気がする。また先に競技をしているバーテンダーのプレゼンテーションも聞こえてくるので、なおさら緊張感は増していく。この後に人生で初めて緊張で胃が痛くなるという事を体感する事になる。
To be continued...